もちねこ
昨年年末、「凪のお暇」が大賞をとったらしいと情報が入ってきたとき、その表紙を見て、本気で、「なぜ?この作品が大賞?」と思ったもちねこです・・・
だってさ・・・この1巻の表紙・・・かなり、古めかしい感じがしませんか?
古いコミックの復刻版かなにかなのかな?って本気で思ったもん・・・
しかし、もちねこは、話題になっているコミックは一応は試し読みをするマンガ大好き人間・・・
あまり期待せずに試し読みを読んでみたら・・・
あれ?面白いじゃん・・・
どこが面白いって・・・ヒロインの他人事とは思えない情けなさ・・・
わたしから見ると、ヒロインの迷走ぶりは、人生の冒険であり、同時に、この情けないヒロインがいつか幸せになることで、自分も救われる気がしました・・・
きっと20代、30代女性に支持される作品だと思う・・・・
読んでみると「ananマンガ大賞」も納得・・・
今、周りと上手くやっていくのにいっぱいいっぱいの女性
男を見る目がない女性
幸せになりたいのに、自分の幸せすら迷子になっている女性
そんなあなたなら、ヒロインに凪に共感すること間違い無しの作品だと思います
本日は、この作品の面白いところを、最新刊である3巻の内容を含めて書いていきたいと思います
表紙を見て「なんで?この作品が、そんなに人気なの?」と思われた方は、ぜひ、このまま読み進めてくださいね
もちねこ
「凪のお暇」のオススメなところ
空気を読みまくり自分迷子になったヒロイン「凪」
周りに気を使い・・・気を使い・・・「空気を読む」こと必死の28歳のヒロインの凪
会社勤めをしていますが、周りの自分本位で奔放なおしゃれ女子たちの空気を読みながら、毎日を必死に立ち回っています
どんなことを言われてもにこにこと聞き、同僚に都合の良いお友達扱いを受けても、逆らったりなんてしません
しかし、そんなおとなしく冴えない女子の凪には、唯一の救いがありました
それが、営業部のエースの慎二くん
明るくて、場の空気を読むのが上手くて、同僚女子の憧れの存在で、空気を読むのが上手い慎二くんは、凪の唯一の趣味である「節約」にも理解を示してくれ、凪の作った節約料理を食べては「凪はいいお嫁さんになるよ」と“結婚”を想像させる甘い言葉も言ってくれるのです
凪は、周りの同僚たちの理不尽でわがままな仕打ちの数々に、たまっていくストレスを、「営業部のエースの慎二くんのお嫁さんにいつかなれる」という夢で濁し、日々を過ごしているのです
しかし・・・
ある日、凪の唯一の心の拠り所の慎二くんが、周りの同僚に「貧乏くさい今の彼女との結婚はない」と言っているのを聞いてしまいます
慎二の言葉に、凪自身が「わかる 私が慎二だとしても 私なんて選ばない」と思う凪・・・
そう思いながら、凪は、ショックで過呼吸を起こしてしまいます・・・
きっと、ストレスがピークに達していたんですね・・・
凪は、追い詰められ、追い詰められ・・・・
ある種の、弾けた状態になったんだと思うんです
会社をやめ、スマホを手放し、引っ越し、自分のいた場所を断捨離してしまいます
唯一の趣味の「節約術」を武器に、エアコンもついていない家賃3万円のボロアパートに引っ越す凪・・・・
しかし、将来やりたいことのビジョンもなく、自分の持っているものを全て捨ててしまった凪は、すぐに次のカベにぶち当たります・・・
気弱で自分自身に自信が持てない凪の 本当に自分が心地よく自分らしくいられる場所さがしの冒険は始まったばかり・・・
自分さがしで迷走中のヒロインに、自分を投影して読む読者が多数いそうです
今いる場所が、本当は自分がいるべき場所じゃない。という混沌とした気持ちを抱いている人なら楽しめるコミックだと思います
実は、慎二は悪い人じゃなかった
この作品の面白いところは・・・・
ちゃんと、ラブ要素があるところなんですよ・・・
表紙を見ている限り、ラブ要素があるとは思わなかったもちねこ・・・・
自分探しのヒロインが自分を見つけるまでのコミックか?と思いながら読んでいたら、ちゃんとラブ要素があって、そこの部分は、すごく興味深く読ませていただきました
まず注目したいのは、凪の元カレの慎二・・・
実は、彼、本気で凪のことが好きだったみたいで・・・
会社の同僚の手前、かっこつけちゃって「貧乏くさい女とは結婚できない」なんて言っちゃっているけど、凪が一方的に行方知らずになった後、凪に逢いたくて、逢いたくて、凪の居場所をゲットして逢いに行っちゃいます
でも、凪の顔を見たら、素直に「会いたかった」って言葉が出てこなくって・・・
「すべってんだよ お前」なんて言っちゃう・・・・
この慎二の、オレ様な態度の数々に、怒りを感じる女性読者が多そう!!
でも、もちねこは、この慎二のような不器用さを持つ男性の方がこの世には多いと思うんですよ
プライドばっかり高くって、女性には癒やしを求めちゃって、自分からは「好き」なんて言えない男性・・・
自分の持っているカードを出して、拒否されるのが怖くて、先に去勢をはることで優位に立とうという男性・・・
あなたの周りにもいるでしょ?
惚れている時は、そんな、男性の不器用さを「かわいい」って気持ちで受け止められるんですけどねー
別れたつもりの凪にとっては、慎二は自分の自信を打ち砕く存在でしかありません
慎二は、どこまでも、どこまでも、凪にちょっかいをかけてきます
慎二は凪のことが好きだから、諦らめられないんですよね・・・・
「もうちょっと素直になったらいいのに・・・」と、慎二をみていたらアドバイスをしたくなります
新しい彼氏は・・・人誑し彼氏だった
「凪のお暇」の3巻では、凪には新しい彼氏ができます
隣人のクラブDJのゴンさん
でも、つきあっていると思っているのは・・・凪だけみたいですよ・・・?
ゴンさんは1巻から登場していて、すごく、自然体で毎日を過ごしていて、凪が、辛い時、哀しい時に、救いとなる言葉をストンと言ってくれる男性なんですよね
凪が、好きになっちゃうのも納得なんですけど・・・
ゴンさんは、いわゆる人たらしのタイプの男性で・・・
老若男女にやさしい人間で・・・
たぶん、ひとりの女性には縛られない男性だと思います
いわゆる寄ってくるものは全て拒まずって人間なので、凪以外の女性にもすごくやさしくするんです
3巻では、ゴンのことを好きなった凪は、ゴンの生活に自分の生活を合わせていくようになっていきます
彼氏依存症になっていってしまうんですね・・・
健康的な生活が好きで、節約が好きで、毎日訪れる小さな幸せを楽しんでいた凪が、昼夜逆転の生活になっちゃって、コンビニで食事を済ませちゃうという感じになっていきます
凪の、好きな人しか見えなくなって自分という人間をどんどん失っていく姿に共感する女性は多そうです
ゴンはねー・・・
ほんと、いい人間なんですけどねー・・・
ひとりでも幸せになれちゃう男性なんですよね・・・きっと・・・
凪のようなタイプとはうまくいかないんではないかと・・・
その証拠に、3巻の最後の方での凪の顔には精気がありません
まさに、凪は、恋に夢中で自分の顔さえも見えない状態となっています
4巻で凪が目覚めてくれるのを祈るばかりです
まとめ
毎日を迷いながら過ごす女性であれば、ヒロインの凪に共感ができるシーンが多くあると思いました
読む前は、表紙を見てて「なんで、この作品が大賞?」って気持ちが多かったんですけど、読むと、すごくテンポが良いし、読みやすいし、ヒロインのダメさ加減に自分の姿を投影し、ヒロインが、ダメながらに、成長していく姿に救いを感じられます
好きなっちゃうと、相手のだめなところも好きになっちゃったり、ダメだってわかっていても、惹かれていってしまう気持ちも「ワカル!!」と思いながら読ませていただきました
ちなみにもちねこが好きなのは、慎二が、実は、凪の天パを知っていたっていうある朝のシーンですね
こういうふうに、男性は女性の一面を無条件にすごく好きになるんだなーって、じーんとしました・・・
でも、今のオレ様慎二では、凪のことを落とせるとは思えません・・・
もっと成長しろよ!!慎二!!
とってもすてきなコミックです
ほんと、大人女子にこそ読んでほしいコミックだと思います
Rentaさんでは、1-3巻までが48Hレンタル対象となっています
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もちねこ