『僕街』三部けい新作はヒューマンサスペンス「夢で見たあの子のために 」【コミックレビュー】

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もちねこ

「僕だけがいない街」の三部けい先生の新作「夢で見たあの子のために」(1)が発売されています
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撮影:もちねこ

本屋に山積みされていたこの表紙にビビッときて、そのままレジに持ってちゃいました

帯を見ると、ヒューマンサスペンスの文字がありますよね

そっくりの姿をした男の子二人が向かい合っている表紙からは、何かしら不気味さを感じられますが、中身は、まっとく予想ができません?

どんなストーリーかな?ドキドキします

「夢で見たあの子のために 」の評価
ときめき度
(1.0)
面白さ
(4.0)
大人女子度
(3.0)
暴力性
(3.5)
総合評価
(4.0)
注意
この記事には「夢で見たあの子のために(1)」のネタバレが含まれています。閲覧の際にはご注意をお願いします

「夢で見たあの子のために 」!感想はどうだった?

単刀直入にいうと、1巻の時点では、「ヒューマン・サスペンス」というよりも、「復讐劇」という要素が強い気がします

けど、いくつもの伏線と謎を張り巡らせているので、今後、ヒューマン・サスペンスとなっていくのかもしれません

主人公は両親が殺された復讐心でいっぱいで、決して爽やかとはいえないかんじ・・・

どちらかといえば、ダーク系要素が強い。

幼馴染の女の子の存在で、読者はちょっと、息抜きができる感じです

両親の復讐を誓った主人公が、今後、どのような展開を経て、犯人にたどり着いていくのかが、かなり楽しみです

「夢で見たあの子のために(1)」

あらすじ【ネタバレ含】

もちねこ

ここからはネタバレが含まれていますので、閲覧にご注意をお願いします

主人公の中篠千里は、男子高校生だが、13年前、5歳の時に、両親が何者かに殺され、双子の兄は行方不明のまま、今は、母方の両親に引き取られ暮らしている

両親の復讐を誓う千里は、金がいくらあっても足りないようで、悪友たちと共謀して、友人から金をだまし取っていた

千里が犯人ついて覚えている手がかりは、犯人の右腕に“火という文字”に見える傷跡があること

ある日、町工場の特集をしているテレビの中で、右腕に“火という文字”に見える傷跡を持つ男を見つける千里

犯人を見つけた!と、その町工場へ行くも、すでに、男は工場をやめていた・・・それでも、しぶとく、手がかりを頼りに、男の住んでいる家までたどり着く

しかし、すでに、男は焼身自殺を図り死んでいた・・・

復讐を自ら果たせず、怒りで周りのものに当たり散らかす千里だが、後ろから、怪しげなスーツ姿の男ふたりが、やってきて、傷跡のある男の居所を聞いてくる

その怪しいスーツ姿の男達と千里は争うことになるが、それで逆に、頭が冷えはじめ、傷跡のある男は死んでいない!と確信する千里

そして、傷跡のある男の家から拾ってきたパスケースを家に帰り、中を見たところ、その中に自分の母親の写真が入っていることに気づく

「火の男がなぜ、おふくろの写真を!?」と思う千里!!

そして、そのパスポートの中の写真が、いつの間にかどこかにいってしまって・・・?

いきなり煙に巻かれるがごとくなくなった写真がきになりつつも、通常通り学校に行くと、悪友たちと一緒に騙して金を巻き上げた板倉という男性生徒が、「こないだ、ずいぶん世話になったからお礼がしたいと思ってさ」と封筒を渡してくる

封を開けると、自分と悪友が「火の男」が勤めていた町工場に行く写真が入っていた

危険が迫っていることに気づき、あわてて、悪友たちのたむろしている場所へと向かう千里

部屋のドアを開けると同時に、板倉達の奇襲にあい、気絶してしまうが・・・

そこで、次巻に続くとなっています

ヒロイン役に、孤児院で一緒だった女の子が登場

主要人物には、主人公となる千里と、千里の幼馴染の女の子の恵南(えなん)が出てきます

恵南(えなん)は、千里と一緒に施設で育った女の子ですが、つらい幼少時代を送りなながらも、千里とは物事の考え方が違います

千里が、やられたらやり返せ!ヤラれるまでにヤレ!的攻撃的な考え方の持ち主だとしたら、恵南(えなん)は、罪を犯せば、自分の大切な人を巻き込み、そこからは何も生まれないという考え方の持ち主です

同じ、一人ぼっち同士だからこそ通じ合える部分もあるが、同時に、反発し合う考え方のふたりなんですね

千里の危なっかしさに、いつも心配をし、それを、見守り、いざという時には手を差し出す恵南(えなん)の存在は、今後、どう生かされてくるのか楽しみです

気になる設定の数々

もちねこ

「夢で見たあの子のために」は、いくつもの気になる設定があります。

千里と感覚を共有する双子の兄「一登」の存在

両親が何者かに襲われた時、その場にいたのは、千里の双子の兄である兄の「一登」のみ

千里は、その時、収納庫の中にいて、その現場にはいませんでした

千里と一登は、「痛み」と「視覚」を共有する不思議なチカラがあるのです

つまり、一登と千里の父親は、暴力を振るうサイテー男なのですが、一登が父親に殴られれば、その場にいない千里もその痛みや衝撃を体感してしまうわけです

腕に、“火の文字”に似た傷跡を持つ男も、千里が直接見たわけではありません

一登が見た視覚を共有して見たんですね

両親の死体はあるが、一登の死体は未だ発見されていない

13年前の現場にあったのは、両親の死体のみ

警察では、兄は、行方不明ということになっていました。

その事件の後、千里は、一登としばらく視覚と痛みを共有しています。

では、なぜ、兄が死んだと千里が思っているかというと、施設に引き取られ、暮らしていたある晩、前頭部に激しい衝撃を感じ、全身がしびれ、目の前が真っ暗になり・・・その後、一登と、痛みと視覚を共有することがなくなったからです。

本当に、一登が死んでいるのかどうかも、ちょっと曖昧さを漂わせている絵が描写されています。

すごく!!気になります!!

もちねこの感想

いくつも謎が残されると・・・単純に気になって仕方ない!!って気持ちが大きくなるのわかってくれますか?

ほんとうに双子の兄は死んでしまっているのか・・・

13年前の両親が殺された事件の謎?

火の傷を持つ男の行方・・・・

様々な謎を残しつつ続く1巻

ハラハラ・ドキドキってさ・・・

こういうマンガを読んだときに本当は使うべき言葉だよな・・・って思えるコミックです

「夢で見たあの子のために1巻」電子配信スタートしています

なんど読んでもハラハラする三部けい「僕だけがいない街」

もちねこ

恋愛要素こそ少ないですが、すごく、ドキドキハラハラして楽しめるので、大人女子におすすめした作品です。こう・・・じわじわくる描き方がなんともいえないですよね!この先の展開からも見逃せません!!